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仁藤夢乃さんの講演

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匹田くみこ「仁藤夢乃さんの講演]画像

10月21日 一般社団法人Colabo仁藤夢乃さんの講演を聴きました。

簡単にことばにできないです…が、忘れられないフレーズを書き留めます。

  • 「命を粗末にしちゃだめだ」ってメッセージは筋違い。
    自傷行為は死にたいからするんじゃなくて「生きたいから」。生きていたいけど辛いから、辛さを和らげて生き延びるためにする行為。
    自傷行為をすることで脳内麻薬が分泌されて一時的につらい気持ちが和らいだような感覚になるのです(精神科医の松本俊彦さんの弁)。
    無理にやめさせるのではなく、背景に寄り添い一緒に考えてくれるオトナが必要。
  • 「自分を大事にしなさい」ということばに追い詰められる。
    産まなきゃよかった 死ね 出ていけ めんどくさい…   こんなことばを投げかけられて育った子は、自分を大事にする、その仕方を知らない。誰かに大事にされる経験の積み重ねがないと「大事な自分」という感覚は得られない。
    自分を大事にできない「自分」が悪いのか?という子どもたちの叫びが聞こえてきそうでした。
  • 「売春」ではなく「買春」。
    売春…春を売る女性を取り締まりの対象とするのではなく、買うオトナを取り締まるべき。
    援助交際? 援助でも交際でもなく、「支配」と「暴力」です。お金を介することで暴力を正当化する人々がいる。性産業の構造は、需要(買いたい人)と供給(儲けたい人)であり、身体的暴力や性暴力、貧困などで家庭に居場所のない子どもたちが商品として利用されている。にも関わらず「自己責任」という名のもとに分断され孤立させられる子どもたち…。

「Colaboは相談とか問題解決をする場所ではない。自主的に集う場なんです」と仁藤さんは言っていました。

大人側の管理の都合ではなく子どもの目線で考え、寄り添う。支援するとか、されるではなく「ともに居る」ことが必要なのだな、と感じました。

 

仁藤さんの揺るぎない信念は心に刺さりました。

講演のあと、「これからもこうしたお話を、その素敵な笑顔と共に広めていっていただきたいと思います」と、お礼を語った男性に向かって仁藤さんは以下のように言いました。

 

「ありがとうございます。私の話をそのように受け止めていただいたんだなと思うのですが、一言、言わせてください。素敵な笑顔というのは、年上の偉い男性相手だったら言いませんよね。そういうところがまさに有害な男らしさです。ご自身に内面化されたものに向き合っていただきたいです」

 

なるほど。その姿勢に大いに学びましたし、励まされました。

ありがとうございました。